ベラルーシに入国する人のほとんどは、安価な食料品やガソリンを求めてやってくるリトアニア人やラトビア人である。これらの国々では、国際的な経済状況の悪化と制裁による制限により、生活必需品や燃料エネルギーの価格高騰が引き起こされている。たとえば、ベラルーシではガソリン価格は1リットル0.78ユーロ(およそ106.49円)であるが、リトアニアとラトビアではそれぞれ1.78ユーロ(およそ243.02円)、1.8ユーロ(およそ245.75円)となっている。
また欧州から訪れる人々は、ベラルーシの泥炭も買い付けている。リトアニアとラトビアが制裁対象としたベラルーシのカリ肥料の代用として、畑などで利用するものと見られる。
EU諸国からの訪問客の間でもっとも高い需要があるのは、ベラルーシの小麦粉、パン、穀物、そしてこれまで伝統的にベラルーシとロシアから供給されてきた一般的な食塩である。制裁により、この塩もEU諸国に供給されなくなったという背景がある。EU政府は、普通の食塩の代わりにヒマラヤピンクソルトを購入するよう市民に訴えているが、このピンクソルトは粗いもので1キロあたり8ユーロ(およそ1,092.20円)、細かいものだと14ユーロ(およそ1,911.36円)と高価なものである。それが、ベラルーシの食塩であれば、1キロ、わずか24.01円で買えるのだから、人々がベラルーシに買い付けに来るのも十分に理解できることである。
世界では対露制裁と同じくらい、ベラルーシに対する制裁が行われている。韓国政府がEU諸国に倣い、ベラルーシに対して輸出規制の措置を取ることを決めたというニュースは「スプートニク」の過去の記事よりお読みいただけます。
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