先にロシア国防省は、ウクライナ第36海兵旅団の兵士ら1026人がマリウポリでロシア軍の捕虜になったと発表していた。
ロシア側はウクライナ兵に対し、人道回廊を使用して投降するよう呼びかけているものの、ウクライナ側は依然として抵抗を続けている。こうした中、ゼレンスキー大統領はマリウポリに展開するウクライナ兵をロシア側が虐殺すれば、停戦交渉は継続しないと表明した。
マリウポリは恐らくボロジャンカ村10個分だ(編集部注:ウクライナ側はキーウ近郊のボロジャンカ村で虐殺があったと主張している)。そして私は言いたい。我々の兵士、我々の市民が虐殺されれば、あらゆる交渉に終止符を打つ。
ゼレンスキー大統領はロシアのウラジーミル・プーチン大統領と会談する姿勢を示しているものの、一度の会談で全ての交渉が終わるとは考えていない。また、いくつかの問題では折り合いがついていないという。特に両国の代表団は、ドンバス地域とクリミアの帰属に関する問題で真っ向から対立している。
なお、ロシアとの平和条約は二つの文書から成立するとゼレンスキー大統領は指摘している。一つはウクライナの安全保障で、もう一つはロシアとウクライナの二国間関係に関するものになる見通し。
マリウポリの人口は45万人で、東部ドネツク州では2番目の規模を誇る都市だった。2014年6月以降、ウクライナ軍はマリウポリを制圧し、その東部地域は新ロシア派勢力との間で最も熾烈な戦場となってきた。
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