資金の流用に関する情報は、4月24日に予定されている大統領選の決選投票を間近に控え、公表された。
欧州議会の報道官は、フランス通信社に対し、流用額は総額61万7,000ユーロに上ると明らかにし、今後数週間のうちにこの資金の支払いを求めるつもりだと述べた。
報道によれば、欧州不正対策局(OLAF)の報告書には、ル・ペン氏と党員らが、欧州議会から受け取った資金を不正に流用したと指摘されている。
ル・ペン氏は2004年から2017年にかけて欧州議会議員を務めている。
とりわけ報告書では、ル・ペン氏と極右政党「国民連合(RN)」の党員らが不正に使用したのは、フランスの国内政治を目的に計上されたEU資金だと指摘されている。またそれによれば、この資金は個人、または「国民連合」と関係の深い企業への支払いに使用されたという。
ル・ペン氏に対しては、およそ13万7,000ユーロの返済が求められるとのこと。
メディアは不正使用の例として、2014年にリヨンでの「国民連合」党会議のためとして、 党の宣伝グッズ(バッグ、ペン、キーホルダー)の作製に2万3,100ユーロを使用したとのデータを発表している。またル・ペン氏は、EUの財政危機に関する会議に参加した議員らの交通費と宿泊費用として、党内選挙に関する会議の費用を請求したとも指摘されている。
関連ニュース