ヴィクトリアさんによると、航空機での商品の輸送費が高くなっており、船では時間がかかりすぎることから、経営が非常に難しくなっているという。また、例えば、賃貸ビルのオーナーから看板や防犯カメラの撤去を求められていることなど、これまでにはなかった問題が生じているという。
「看板なしでどうやって営業できるでしょうか? 彼らは私たちに防犯カメラを外すよう強制していますが、それでは私たちはまったく無防備になってしまいます。2月の終わりに入り口の広告スタンドが壊されました。防犯カメラは必要なのです」
また、倉庫で大量の商品ロットの一部が駄目になり、常温で保管すべき食品が凍ってしまったが、損失補償は拒否されたという。
ヴィクトリアさんは、「今後どうなるか分かりません。しばらくは商品がありますが、新しい商品の輸入は予定していません。どうしたらいいか考えます」と語った。彼女は、これまでも多くの苦労を経験したと述べ、「2011年の地震はちょうど初の商品ロットの輸入時でした。その後もいろいろなことがあり、すべて乗り切ることに慣れていましたが、今回、はじめて気力がわいてきません」と肩を落とした。
ヴィクトリア・ミヤベさんはドネツク出身。はじめ彼女は、知り合いへのプレゼントとして砂糖菓子とジャムを日本に持ってきたが、その後、日本人のある知人から、こうした商品を小さいロットで輸入し、販売することを提案された。
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