IT・科学

ビデオ会議アプリ、ミュート中も音を取得か=米研究

コロナ禍によるリモートワークの普及で需要が増加したビデオ会議アプリについて、マイクをミュートにしている状態でも音を取得している可能性があることが米研究で明らかになった。米ウィスコンシン・マディソン大と米シカゴロヨラ大学の研究チームの論文を引用し、情報通信専門サイト「ITmediaNEWS」が伝えている。
この記事をSputnikで読む
報道によると、ZoomやTeams、Skypeといった主要ビデオ会議アプリで、ミュート時でもやろうと思えば音を取得できる状態であることが示された。これらのビデオ会議アプリではマイクとカメラにアクセス許可をユーザーに要請。一度許可されると、ユーザーが許可を取り消すまで、ビデオ会議アプリは両方のハードウェアリソースにアクセスできる。
研究ではWindows、macOSなどのブラウザを対象に、ビデオ会議アプリによるマイククエリ(生の音声の取得)の追跡調査を実施。その結果、全てのビデオ会議アプリがミュートされているにもかかわらず、音声がアプリからコンピュータのオーディオドライバー、そしてネットワークへと移動する様子が確認された。
IT・科学
マイクロソフト アンドロイドとウィンドウズをつなぐアプリを発表
研究者らは、このアプリからミュート時に収集したデータを使って、マイクで取得する環境音からユーザーが何をしているか予測可能かを試した。すると、平均82%の精度でバックグラウンドのアクティビティーを識別できた。これはビデオ会議中にマイクをミュートにしていても、料理や掃除などをしている音からその行動を特定できることを意味する。
プライバシーの侵害懸念されるが、解決案の1つとして、簡単にアクセスできるソフトウェアの「スイッチ」、あるいはユーザーが手動でマイクを有効/無効にできるハードウェアの「スイッチ」を開発することを提案している。
関連ニュース
Windows10、11更新後 ブラウザがクラッシュ
米政府、北朝鮮のハッカー集団による攻撃の可能性を警告 暗号資産を扱う企業などが標的
コメント