同社の開発者によると、水素ガスを用いた大砲の動作原理は非常に単純なものだという。この大砲の筒の長さは16.5メートルで、筒にはヘリウム、酸素、水素が充填されている。そして発射時にはこれらのガスが急激に膨張することで「弾丸」に大きな加速度を与えることが可能となる。開発者によると、発射体自体は人工衛星を軌道に投入するための2段式のミニロケットで、1段目は人工衛星に初期加速度を与えるための大砲となる。同メディアによると、この構造により、打ち上げコストが大幅に削減できるという。
開発者らは今回、小型で軽量な人工衛星を打ち上げるために水素ガスを用いた大砲を開発した。開発者らの計算だと、この大砲は最大3万ゲージにもなる高い過負荷が電子機器に大きな問題を起こすことはなく、ほとんどの人工衛星がそういった負荷に対処できるという。
グリーンローンチ社の開発者によると、成層圏に人工衛星を打ち上げるための水素ガスを用いた大砲のテストを現在行っているが、2022年には海抜高度100キロメートル(カーマン・ライン)を突破するべく、速度を上げることを計画している。
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