これまで記録されているもっとも大規模な地震は1960年にチリ南部で発生したものだとされていた。この地震では6,000人の犠牲者を出し、巨大津波が太平洋に押し寄せた。1960年の地震でできた活断層はかなり巨大で、長さは800キロに達した。しかし、英国の地質学者らは、最近、それ以前に発生した巨大地震が、1960年の地震よりも大規模だったことを突き止めた。というのも、活断層の長さはおよそ1,000キロ、地震の強さはマグニチュード9.5を上回ったのである。
知られている地震の中でもっとも強力なこの災害について調査した研究者らは、3,800年前、地下で地震が発生し、それに続いて、長さ8,000キロ、高さ20メートルに達する津波が起こったことを突き止めた。津波はチリからニュージーランドの沿岸部にまで達し、アタカマ砂漠にまで巨礫を押し流したと研究者らは述べている。
研究者らは、この発見により、今後の地震をより正確に予想することができるとしている。たとえば、長い間、チリ北部では強い地震が発生したことがないと考えられていたが、考古学的なデータによるとそうではなく、これを基に将来的な自然災害の発生リスクを過小評価していると、壊滅的な結果が引き起こされる可能性があると研究者らは警告している。
宮城県と福島県では、地震により、東日本大震災の記憶を伝える活動にも影響が出ているというニュースは「スプートニク」の過去の記事よりお読みいただけます。
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