朝日新聞の報道によると、観光船などを運行する会社は日本全国で560社。国の事業許可について安全基準の設定や不適格な事業者を見つける仕組みについて、ルールの甘さを指摘する声が国交省内で上がっているという。
またNHKによると、海上保安庁への通報に乗客の携帯電話が使われていたことが判明した「KAZU 1」は、事故の3日前に行われた国の検査で搭載が義務付けられている通信設備として携帯電話で申請して通過していた。だが、事故現場周辺は申請があったキャリアでは電波が届かない「不感地帯」であった可能性があり、国の検査にも問題がなかったか検証が求められている。緊急時の連絡手段として設置されていた衛星電話も故障していた。
日本政府は、この事故で行方不明になっている乗員・乗客の捜索・救助活動について、近接するロシア側と協力していると発表していた。
27日には露警備艦がクナシル島(日本側名称・国後島)西方沖で救命胴衣を着けた漂流者とみられる人を目撃したが、現場海域の天候が悪く救助できないまま見失ったという。また、露警備艦が引き上げたリュックサックにはこれまでに死亡が確認された人と同じ名義の銀行カードが見つかっており、日本側への引き渡しを調整しているという。
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