ブルームバーグの試算では、カタールが天然ガス輸出で今年2022年に得る収益は1140億ドル。5年後の2027年にはLNG輸出量は60%増加する可能性がある。
ウクライナ危機によるエネルギー価格の高騰でクウェート、サウジアラビアなど、多くの中東産油国は潤っているが、中でもカタールは群を抜いて特需にあやかっている。カタールにはEU首脳らから可能な限り迅速に燃料供給を確立するよう要請が舞い込んでいるからだ。
ブルームバーグは、こうした状況がカタールを「ロシアの特殊作戦で欧州がロシアのエネルギー輸入からの離脱を余儀なくされた結果、抜きんでた勝者」にしていると書いている。
カタールは現時点では欧州のガス需要を完全には満たすことはできない。燃料生産でカタール最大のカタール・エナジー社は現在、ガス生産の80パーセントをアジアに輸出している。ただしモルガン・スタンレー社の予測では、この状況は8年後の2030年までには劇的に変化する。
関連ニュース