同紙によると、ロシアからのガス供給が減少することを条件として8月1日までにヨーロッパの貯蔵施設にガスを充填するために、EUのすべての鉄鋼工場、化学工場、またはセメント工場は現時点から7月末までガスから切り離されなければならない。また、ガス火力発電所も7月末まで停止しなければならない。
先に、ギリシャのキリアコス・ミツォキタス首相は、EUがロシア産の天然ガスを完全に放棄することができない以上、対露制裁の内容を慎重に検討し、EU加盟国への影響がロシアに与える影響を上回る事態を防ぐ必要があると表明していた。
これより前、ロシアの天然ガスメーカー「ガスプロム」は、4月27日以降、ルーブルによる支払いが行われないことから、ブルガリア企業「Bulgargaz」とポーランドの「PGNiG」への天然ガスの供給を停止したと発表した。
EUは、ほぼ完全に外部からのガス輸入に依存している。欧州委員会(EC)が以前報告したところによると、ロシアは2021年、EUの輸入先の約45%を担う主要なガス供給国だった。ECのフォン・デア・ライエン委員長は、2027年までにEUのロシア産ガス、石油、石炭への依存をどのように解消するかという計画について、5月中旬までに提示する予定だと話している。