米軍兵士の間で自殺が激増

米軍兵士の自殺者の数が増加を続けており、現役の軍関係者以外にも不安が広がっている。米国防総省もこうした現状には懸念を示していると新聞「USAトゥデイ」が伝えている。
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ロイド・オースティン国防長官は2022年3月、米軍兵士の自殺に関する独立調査委員会を創設するとの決定を下した。アラスカ州の軍事基地で自殺が相次ぎ、社会にも大きな反響を呼んだことを受け、もはやこの問題は看過できなくなった。2021年の末、アラスカでは17人の兵士が自殺を図り、過去2年の自殺件数の合計を上回った。
これに関して、オースティン長官は国防総省の指導部に問題を提起し、「米軍のすべての兵士について配慮し、こころの健康と自殺防止を最優先事項に留めておくことを強調し続けることがきわめて重要である。自殺による死亡は1件だけでも多すぎるものである。米軍兵士の自殺率はあまりにも高すぎる」と述べた。
しかしながら、軍指導部の努力にもかかわらず、米軍内での大量自殺は増加を続けている。米国の原子力空母「ジョージ・ワシントン」でも新たな悲劇が起きている。CNNテレビが米軍指導部の情報として伝えるところによれば、昨年2021年、空母では7人が死亡したが、そのうち3人が自殺で、事件はつい最近の4月に起きた。この空母での悲劇により、米海軍は調査を開始、空母の司令官は艦船に留まりたくないという兵士に、船から離れることを許可した。その結果、実に200人以上が、初日に空母を去ったという。
米海軍大西洋艦隊のジョン・メイヤー司令官によれば、「ジョージ・ワシントン」での兵士の死亡事件の調査の結果は近日中にも明らかになるという。またCNNによれば、空母には今後、精神科医や緊急救助隊が常駐することになる。
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米軍内での自殺の急増がかなり以前から始まっていることは、2021年9月にアメリカン・ジャーナル・オブ・サイキアトリーで公表された米研究チームの調査でも明らかになっている。研究者らは2006年から2009年にかけて従軍した米軍の隊員で、自殺願望を持ったことがあると答えた1万1,000人のデータを分析した。
すると、調査に参加した兵士の52%が2年以上、またほぼ80%の兵士が過去2ヶ月間、うつや適応障害の症状により、医師の診察の予約を入れていたことが分かった。また調査の結果によると、調査対象となった米軍兵士の7.4%が、自殺を試みたことがあることも判明した。
ナショナル・インテレスト誌によれば、死亡した米兵の大半が戦場以外の場所で命を落としており、2006年から2020年にかけての統計における自殺による死亡は24%に上っている。こに事実についての記事は「スプートニク」の過去の記事よりお読みいただけます。
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