研究者らは、ペットボトルや衣服の繊維(フリース)などに用いられるポリエチレンテレフタレート(PET)を分解する酵素「FAST-PETase」を作り出した。この酵素の開発には、人工知能と機械学習を用いたという。
PETはこの酵素を用いると、40〜50℃の温度で1週間で分解される。その後、重合体(ポリマー)であるPETをモノマー(単量体。プラスチックを構成する最小の単位)に変換する解重合を行い、これを再重合(ポリマー化)すると、純粋なプラスチックが再生できる。その後、プラスチックは別の製品に生まれ変わることになる。
研究者らは、今回の発明が大量のプラスチック廃棄物が引き起こす現在の環境危機の解決に役立つと期待しており、今後はさらに研究を進めて、FAST-PETaseをさまざまな種類のプラスチックの分解に試してみたいと考えている。
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