米民主党、中絶の権利を守るよう求める

ジョー・バイデン米大統領は、米国内に過激主義者がいるとし、それは共和党のメンバーたちで、政権に就いた後、まずは中絶の権利を廃止し、その後、民主党が勝ち取った米国市民のあらゆる権利と自由を廃止したと非難している。ワシントン・ポスト紙が伝えた。
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バイデン大統領による共和党に対する激しい非難は十分に説明可能なものである。米国議会の中間選挙まで後半年という現在、民主党の支持率は共和党よりほぼ4%低くなっており、今、とにかくあらゆる方法を使って有権者を民主党に引き寄せる必要があるからである。ワシントン・ポスト紙は、中絶の権利というテーマは、その手段としては悪くないものだと指摘している。ABCニュースとワシントン・ポスト紙が実施した最新の世論調査では、ジョー・バイデン大統領の支持率は5%上昇し、42%となった。ABCニュースとワシントン・ポスト紙は、大統領の支持率は回復しつつあると記事は伝えている。
この世論調査では、半数以上の回答者(54%)が中絶の権利は維持されるべきだと考えており、反対であると答えたのは28%にとどまった。さらに、投資銀行のゴールドマン・サックス・グループ、JPモルガン・チェース、シティグループなどが民主党支持を表明し、これらの銀行は、中絶を法律で制限する州を離れて処置を受けたいとする従業員の旅費を負担する可能性を検討している。
バイデン大統領の支持率が40%にまで低下 トランプ前大統領と同率
一方、米国の政治学者アーロン・ブレイク氏は、ワシントン・ポスト紙に寄稿した中で、中絶権利の保護が、民主党政権下でより深刻度を増した経済情勢の悪化という問題よりも重要視され、それによって民主党が上下両院で多数派を維持することができるかどうかは疑わしいと指摘している。世論調査の結果でも、経済分野におけるバイデン大統領の政策を支持すると答えた人はわずか38%となっている。
またブレイク氏は、民主党が共和党支持者から、十分な票を奪還するのに、中絶権利に関するスキャンダルだけでは不十分だと見方を示す。重要なのは、経済に関する問題においては、共和党の方が民主党よりも強いということであり、登録されている有権者の間で支持者が少し多かったとしても、民主党の勝利が保障されているわけではないとブレイク氏は言う。共和党の支持者の中には積極的な有権者が多く、投票に足を運ぶ確率も高いのである。
中国が、医療上の理由のない中絶を禁止する方針であるというニュースは「スプートニク」の過去の記事よりお読みいただけます。
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