同大学のエマー・R・マックグラス氏らは、2011年から2014年にかけて54人の血液サンプルを分析した。これらの被験者の平均年齢は約64.4歳で、7年間にわたって脳のスキャンを実施した。この中にはアルツハイマー病の症状がでている被験者もいたという。
被験者の血液を分析した際、タンパク質「P-tau181」の血中濃度が上昇している被験者がいることが分かった。そこで分析を進めたところ、このタンパク質はアルツハイマー病の異常タンパク質であるアミロイドベータの蓄積の大きさと関連していることが判明した。
さらにこの研究では、P-tau181はアミロイドベータの兆候を予測する上で、他のバイオマーカーよりも優れていることが分かった。これまでアルツハイマー病の発症は、最初の兆候が現れる3〜4年前に予測できたが、P-tau181を指標とすることでより早い時期である7年前に観察できることが分かった。
研究者らは、この研究結果を臨床現場や研究に応用することで、アルツハイマー病の早期発見が可能になると指摘している。
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