報道によると、第6弾の制裁案でハンガリーとスロバキアは2024年末までの移行期間が用意されている。これにより、その他のEU加盟国よりも2年間にわたって猶予が与えられる形となった。ただし、ハンガリー側はロシア産原油への依存度を低下させるには、さらなる時間が必要だとして移行期間の延長を要求している。これを受け、EU側は長期化を避けるため、財政上の補償を検討している。
4日、EC(欧州委員会)のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は、対露制裁の第6弾パッケージの一部として、ECはEUへのすべてのロシア産石油の輸入を段階的に禁止することを提案すると述べた。同氏によると、2022年末までに段階的に輸入を禁止とする。ECのエリック・マメール報道官は、ロシアに対する石油禁輸の提案は、EU諸国のいくつかが、複数の理由でロシアのエネルギー資源にさらに依存しているという事実を考慮に入れていると説明した。
ハンガリーを含む一部の加盟国は原油の禁輸に反対しているため、制裁案の成立を阻止している。9日にライエン委員長はハンガリーを訪問し、ヴィクトル・オルバン首相との交渉に臨んだものの、両者は合意に至っていない。
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