先に米国務省のネッド・プライス報道官はトルコがこれら2カ国のNATO加盟承認と引き換えに要求するものは何もないと発言していた。
一方、ブルームバーグ通信によると、トルコはF35プログラムへの復帰を目指しているという。トルコは先にロシア製のS-400ミサイルを購入したことにより、このプログラムから排除されていた。またトルコはロシア製ミサイルを所持していることで発動された制裁の解除も要求しているという。さらにトルコは米国に対し、F16戦闘機の売却に加え、すでに購入済みの戦闘機の近代化に必要な装備の売却を求めている。
また消息筋によると、トルコはスウェーデンとフィンランドに兵器の禁輸措置解除を求めている。これら2カ国は2019年、他のEU加盟国と同時にトルコに対する制裁を発動していた。またトルコ政府は、これら2カ国が分離主義組織「クルド労働者党」とこれに関連する組織を公に批判するよう要求しているという。
トルコの消息筋によると、トルコが方針を転換し、スウェーデンとフィンランドのNATO加盟を速やかに承認すると考えるのは「非合理的」であるという。トルコの承認を得るには、北欧の国々がトルコへの連帯を表明し、クルド人勢力への対応で一致することが不可欠と消息筋は指摘している。
米国政府はこれまでロシア製ミサイルをトルコが購入したことにより、F35プログラムから除外すると度々警告してきた。
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