その原因は、世界のダイヤモンド生産量でリーダー的地位を占めるロシア企業「アルロサ」に対する米国の制裁だ。アルロサの主な競合企業は、南アフリカの「デビアス」社。20世紀、デビアスは市場を独占していたが、現在、アフリカ、オーストラリア、カナダなど世界中にあるデビアス鉱山はフル稼働しており、埋蔵量はほとんど残っていない状況だ。
なお、デビアスはかつて「ダイヤモンドは永遠の輝き」というスローガンでダイヤモンドのトレンドセッターとなった。またデビアスは、「不滅の愛」は「不滅のダイヤモンド」によって象徴されるべきだとした。そうに違いない。
ダイヤモンドの婚約指輪で知られる別の企業ティファニーは3月末、ロシア産ダイヤモンドの調達を中止したと発表した。他の企業もこれに追随し、ダイヤモンドの証明書を求めている。
世界有数のダイヤモンドのカット・研磨の中心地であるインドのスーラト市でも、仕事が失われる可能性がある。スーラト市への供給も米国の圧力ですべてストップしてしまった。
インドの宝石・宝飾品輸出促進評議会のヴィプラ・ シャハ副会長は「ダイヤモンドは石油ではない」と述べ、代替サプライヤーを見つけるのは非常に難しいと語っている。
なおフォーブスは、米国、2022年にコロナ後の「ウェディング・ブーム」が起こると予測していた。
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