トラス氏によると、この協議はロシアによる「侵攻の脅威」からモルドバを守ることを目的としている。
トラス氏は「モルドバがNATOの基準に従い装備されることを望んでいる。これは我々が同盟国と協議していることだ」と話した。
また、トラス氏は、ウクライナだけでなくモルドバの防衛についても、今後のあらゆる攻撃を防ぐために「NATO基準」を確実に満たすための交渉が現在進行中であると補足した。この計画が採択されれば、NATO加盟国はモルドバに旧ソ連時代の装備に代わる近代兵器を提供し、それらの使用方法について兵士を訓練することになる。
今週、モルドバ政府は、野党の共産主義・社会主義者連合(BCS)が提唱した「永世中立国の地位に関する」法案に否定的な見解を示した。外務・欧州統合省のヴャチェスラフ・ドビンダ事務次官は、法案審議の中で、この構想は国益に反し、国際レベルで国を孤立させる可能性があると述べた。
モルドバは憲法上、中立の立場をとっているが、1994年以降、個別提携計画の一環でNATOと協力関係にある。以前、国内で行われた世論調査が示すように、モルドバの国民の大多数はNATO加盟に反対している。
2020年末、NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長は、ロシアがモルドバの領土一体性を侵害しているとし、未承認の沿ドニエストル・モルドバ共和国におけるロシアの平和維持軍駐留に反対した。これに対しロシア政府は、ロシア軍部隊は法的根拠に基づいて沿ドニエストルに駐留していると表明し、NATOの非難を否定した。
沿ドニエストル・モルドバ共和国にあるロシア軍作戦集団(OGRF)は、ソ連崩壊後にロシアの管轄下に移された第14諸兵科連合を引き継いだもの。主な任務は、平和維持活動と弾薬庫の保護。
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