岸田首相は会見で「4首脳の間でウクライナ情勢がインド太平洋地域に及ぼす影響について率直な議論を行い、インドも参加する形でウクライナでの悲惨な紛争について懸念を表明し、法の支配や、主権および領土の一体性等の諸原則は、いかなる地域でも守らなければならないことを確認した」と述べた。
また岸田氏は、弾道ミサイルを相次いで発射し、核・ミサイル活動を活発化させている北朝鮮をめぐり、次のように強調した。
「北朝鮮の完全な非核化に向けた連携で一致するとともに深刻化している北朝鮮の新型コロナの感染状況については、地理的空白を作らないことについても議論があった」ことを明かにし、「拉致問題の即時解決の必要性についても4か国で一致した」
さらに「東シナ海、南シナ海における一方的な現状変更の試みへの深刻な懸念やミャンマー情勢への対応等、インド太平洋地域の情勢などについてもしっかりとした議論を行った」と述べた。
この他、次のように指摘した。
「日米豪印は自由で開かれたインド太平洋の実現のため、幅広い分野で実践的な協力を進める場でもある」
また岸田氏は、オーストラリアの記者から日本が豪英米の安全保障協力の枠組み「オーカス」に参加する可能性について質問を受け、「オーカスについては、インド太平洋地域の平和と安定に資するものであり、わが国としてはそのオーカスの取り組みを支持する」と述べた上で、「我が国として今オーカスに入ることについては考えていないが、安全保障、防衛分野での重要なパートナーである豪州、英国、米国などオーカスに参加している国々との間でさまざまな形で連携を強化していく取り組みはこれからもしっかり進めていきたい」と述べた。
関連ニュース