事故が起こった先月23日午後1時18分、沈没した「KAZU I(カズワン)」から第1管区海上保安本部に携帯電話で通報が寄せられており「船首浸水。沈んでいる。エンジン使えない」などとした内容だったという。その30分後には運航会社の関係者から「ヘリじゃないと間に合わない。沈む」という通報があり、午後2時ごろには「KAZU I」と連絡が取れなくなったと記録されているという。事故は4月23日に発生。乗員乗客26人のうち、これまでに14人の死亡が確認され、12人が行方不明となっている。さらに、5月にはロシア極東のクナシル島の海岸に不明者とみられる男女それぞれ1人の遺体が見つかっており、日本政府は露当局と情報を共有し身元の確認を進めている。5月26日には「KAZU1」の引き揚げ作業が行われ、沈没から33日ぶりに船体が海面に姿を現した。その後、船体は引揚作業船によって網走港に運ばれ、海上保安庁などが原因究明に向けた現場検証を行った。関連ニュース