EU首脳は30日、ベルギー・ブリュッセルでの首脳会議初日の総括として、対露制裁第6弾のパッケージにロシア産石油の一部禁輸を含むことで合意した。パイプラインを介した石油の輸入は制裁の対象とはならず、海上輸送によるロシア産石油が制裁の対象となる。欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長によれば、2022年末までにEUはロシア産石油の輸入を事実上90%近く削減する。
デ・クロー首相は、EU首脳会議1日目終了後の記者会見で「ハンガリーとチェコには特別な免除が適用される」と説明した。
特にチェコは、ロシア産ディーゼル燃料の購入を一時的に継続することが可能となる。ハンガリーは、現在ロシア産石油用に設計されている石油精製能力を刷新するための猶予を得る。また、デ・クロー首相は「自らの意志によらずに供給停止に直面した国が、パイプライン以外からロシア産石油を購入できるようにする一般条項もある」と語った。
対露制裁第6弾のパッケージは、EU理事会の閣僚級会合で正式に合意・承認の手続きを経なければならない。日付未定のEU官報に文書が掲載された後、制裁が発動する。
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