ロマノフ教授は、5月26日にアジア協会(Asia Society)で行われた米国の対中国政策に関するアントニー・ブリンケン米国務長官の演説についてコメントした。
「ウクライナでの現在の出来事を背景にこのような声明が出たという事実そのものが、実際に米国が中国を主要なライバルとみなしていることを物語っている。米国は中国との対立で、欧州の玄関口を含む世界の他の地域における最も潜在的に危険な紛争にさえも誰の注意も惹かないという、そのような段階に達した」
ロマノフ教授は、中国は米国にとって主要な脅威だという発言は目新しいものではないと指摘した。
「これについては、バラク・オバマ氏の二期目に時折耳にするようになり、ドナルド・トランプ氏の任期中にはほぼ毎日耳にしていた」
ロマノフ教授によると、ブリンケン氏の演説では、米国が同盟国と連携して中国に対処するという姿勢が新しいものとなった。
「欧州における米国のブロック政策の強化や分極化の加速は、アジアでも投影されるだろう。対ロシアで欧州の団結に成功したことで鼓舞され、米国にとって欧州の尽力を同じような形で対ロシアと対中国の2つの方向に向けることはもはやそれほど難しいことではない」