パリ医学アカデミーは、すでに多くの国で未成年者へのホルモン療法が禁止しされ始めたと指摘している。深刻な副作用や、大人になってから10代で性転換したことを後悔して成長するトランスジェンダーが増えているのがその理由だ。例えば、スウェーデンでは、思春期の子どもへのホルモン遮断薬の使用がすでに禁止されている。ところが仏では、親の同意があれば、年齢制限なく異なる性のホルモン剤を服用することが認められている。
パリ医学アカデミーが特に危険視しているのは自国の若者に不可逆的な性転換手術が許可されている現実だ。例えば、乳房切除術は14歳から、性器の切除は成人年齢に達すれば受けることができる。このため同アカデミーは、性急に行動して、後で取り返しのつかないことにならないよう、性転換手術を望む患者らにできるだけ長く心理学者の診断を受けるように呼びかけている。
パリ医学アカデミーは、10代でトランスジェンダーの目指す若者たちには勉強についていけない、自殺行動をとる、精神衛生上の問題や自閉症など、心理的なもろさを多く抱えている場合が多く、さらに、過去に受けた性的虐待やいじめを忘れたいという願望が性転換へ駆り立てる事実もある指摘している。
フィガロ紙によると、性別適合手術が行われている国では、現在、人生を誤った人の数が増加しているという。10代で性転換をした若者は、自分が間違った道を歩んでいたことに気づいても、もう後戻りできないという事態に陥ることもある。
関連ニュース