噴煙は150メートルの高さまで上がり、火山灰は風に乗って北西の方向へ流された。火山の周囲4キロ圏内は地震発生の危険があるとして、地元に警戒が呼びかけられたほか、高温に熱したマグマが水に触れる時に発生する「水蒸気爆発」の恐れもある。
ブルサン山は、ルソン島のソルソゴン州にある活火山。フィリピン諸島にはブルサン山のような火山活動を行っている山は複数存在する。
フィリピンとインドネシアはともに「環太平洋火山帯」と呼ばれる地域に属している。火山とテクトニック・プレートでできた全長4万キロの帯は太平洋に沿って南米・北米の海岸からアラスカ南部まで上った後、日本、フィリピン、インドネシアへと向きを変え、ニューギニア島、ニュージーランド、オセアニアの南西部付近までを網羅する。環太平洋火山帯には、世界で知られている約1500の火山のほぼ90%が存在しているほか、地球上の地震の90%はこの場所で発生している。
米航空宇宙局(NASA)の研究で、大規模な火山噴火が地球温暖化や紫外線を防ぐオゾン層の破壊に大きく影響する可能性があることが明らかになった。