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宇宙開発で中国が米国に挑戦状

米国から国際宇宙ステーション(ISS)の開発への参加を禁止され、中国が建設を始めた天宮号宇宙ステーションが完成間近となっている。ブルームバーグは、中国はまもなく世界で唯一、自前の宇宙ステーションの運用を開始する国になると報じた。
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中国の有人宇宙プログラムの内容は非常に多岐に富んでいる。宇宙飛行士3人を乗せた中国有人宇宙船「神舟14号」も、中国の天宮号宇宙ステーションの天和コアモジュールとのドッキングに成功した。
3人のクルーらのミッションの期間は予定では6カ月。そして、7月と10月には新しい宇宙実験室が2つステーションに到着し、研究が行われることになっている。ブルームバーグによれば、年末には、新しいクルーを乗せた「神舟15号」と無人補給船「天舟5号」が軌道上のステーションにドッキングする。
ブルームバーグによれば、天宮号宇宙ステーションの新しい高精細画像は中国有人宇宙計画の公式サイトでを見ることができる。ステーションのキャビンは設計では、6人が110立方メートル以上の空間を占有できる。ステーションには、宇宙飛行士が船外に出るためのハッチが2つ、貨物用のハッチが1つある。
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中国、世界中の宇宙飛行士を自国軌道ステーションに招待
ブルームバーグは、中国が2021年には火星に、また2019年に月の裏側に宇宙船を着陸させるなど、宇宙開発ですでに大成功を収めていると報じている。2021年に運用に成功した火星探査機「祝融号」は、砂嵐の影響で一時的に「冬眠モード」に入ってはいるものの、12月頃に再び運用される。
ブルームバーグは、中国は天宮号を使って、現在Artemis月計画に取り組んでいる米国に挑戦を投げかけようとしているものの、宇宙開発を牛耳る米国にとって最も深刻な挑戦となったのは、月研究ステーションを建設する中露共同プロジェクトだったと報じている。中国当局は、アルテミス協定は「NATOの宇宙版」を創設する試みとして、再三批判を行っている。
アルテミス計画の一環における日本人宇宙飛行士による将来の月面着陸についてのスプートニクの記事はこちらからお読みいただけます。
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