インドの町パンナに住むムケシュ・ライさん(43)と妻のグディヤさん(39)は朝の礼拝を済ませ、寺から帰宅途中だった。家までは1キロほどの距離を森を抜けていかねばならないが、ふたりはとうとう森から出ることはできなかった。ナマケグマに襲われたからだ。
襲われた2人は逃げようとしたものの、受けた傷がもとで死亡した。地元住民によると、熊は男性と女性を八つ裂きにし、4時間かけて遺体を食べた。数時間後、現場に到着した林野庁の職員も熊の鎮静と捕獲にさらに2時間を要した。ナマケグマは動物園に送られ、なくなった夫婦の扶養家族には40万ルピー(67万3600円)の慰謝料が支払われた。
ナマケグマは決して大型ではないが、世界で最も凶暴なクマに数えられる。動物学者らはナマケグマの恐ろしさに匹敵するのは非常に大きなトラだけだと断言する。インドでは過去20年間でナマケグマに襲われて数百人が命を落とし、負傷させられた人の数も数千人に及ぶ。
米国イエローストーン公園でもバイソンが女性を襲い、かみ殺した事件が起きている。
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