研究チームは、平均年齢21.4歳未満の健康な若者174人(男性61人、女性113人)を選び、それぞれの脳を機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いて1時間半にわたって撮影した。この間、被験者はタスクをこなしたり、または何もしなかった。次に、すべての被験者が年齢、最終学歴、収入、両親、政党、出身地、居住地に関するアンケート票に記入した。また、リベラル派と保守派のどちらに属しているかについて6段階評価の質問にも答えた。
研究チームは、アンケート調査の結果データを使用して、政治的イデオロギーの予測モデルを構築し、それを各被験者の脳の断層撮影の結果と比較した。その結果、研究チームは、リベラル派と保守派の脳のはたらきに明らかな違いが存在することを発見した。タスクをこなすときと平静な状態のときの特定のニューロン集団の相互作用が異なることがわかった。なお、政治的所属との関連性が最も強かったのは、扁桃体、下前頭回、海馬の活性化だった。このような形で研究チームは、政治的見解の生物学的および神経学的なルーツは、これまで考えられていたよりもはるかに深いことを確認した。
先に米国の研究チームは、好ましくない生活条件が母親の胎内にいる子どもの脳の発達に影響を与える可能性があることを証明した。
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