研究者らによると、今回の発見は、「気候変動の影響を理解する上で重要な意味を持つ可能性がある」と指摘している。ホッキョクグマは遺伝的に北極圏の環境に適応しやすいが、長い年月の間に、予期せぬ気候の変動によって、その生息数に悪影響が及んだ可能性があるという。
また、遺伝学者らが、15万年以上前に生息していたホッキョクグマのあごから抽出したDNAデータを解析した結果、南方から来たクマがホッキョクグマと交配してホッキョクグマの遺伝子プールが変化した証拠を発見している。
クマの遺伝学の専門家であるシャーロット・リンドクヴィスト氏は、100万年以上前に共通の祖先から一度分かれた2つの種が再び交配を始めた時期については、研究者もまだ正確に把握していないと認めている。同氏は、「この2つの種は現在でも交配が可能で、多産であることがわかっているので、種が分かれた後でも接触するたびに交尾をしていた可能性がある」と指摘している。
スプートニクは以前、インドの国立公園でトラと遭遇したクマが激しく威嚇行動している様子について報じている。
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