新リスボン大学(ポルトガル)の研究者らは、22人の健康な男性を2つのグループに分け、1つ目のグループは夕食時に330ミリリットルのラガービールを4週間飲み、2つ目のグループは夕食時に同量のノンアルコールのラガービールを飲んですごしてもらう実験を行った。
この実験期間中、研究者らは被験者の体重、心臓や代謝の健康状態を示す生化学的マーカーなどの健康指標をモニタリングした他、腸内細菌叢の分析も行った。
その結果、両グループとも健康指標の数値に変化はなかったものの、腸内細菌叢の多様性が増加し、腸管バリア機能の生物学的マーカーであるアルカリホスファターゼの数値が高く、消化管機能が改善されたことが示された。このことから、アルコールであろうとノンアルコールであろうとビールを1本飲むことは、男性の腸内細菌叢と腸の健康にとって有益である可能性があることがわかった。
研究者らは、この効果はアルコールそのものにあるではなく、ビールに含まれるポリフェノールが介在している可能性があるため、少量であっても体に害を与えるアルコールではなく、ノンアルコールビールを飲むように勧めている。
関連ニュース