新型コロナの後遺症として倦怠感や睡眠障害、味覚症状が報告されており、しかもそれらの症状が長く続く。しかし、英国のキングス・カレッジ・ロンドンの研究者らは今回、オミクロン株で新型コロナの後遺症を発症する確率は、デルタ株の場合と比べて20〜50%低いことを発見した。
一方で研究者らは、だからといって後遺症に苦しむ患者数が減少しているわけではないと指摘している。オミクロン株で後遺症を患う確率は低いものの、それまでの変異株の場合よりも多くの人がオミクロン株に感染したため、後遺症を患う人々の数はより増えているためだ。
英国統計局は5月、同国でオミクロン株感染後に後遺症を発症した人の数は43万8000人であり、これは後遺症の患者数全体の24%に相当すると発表した。
キングス・カレッジ・ロンドンのクレア・スティーブズ博士は、「今回の発見は良いニュースだが、後遺症に取り組む医療サービスを一切廃止するということはしないでほしい」とロイターで語っている。
研究者らは、オミクロン株で後遺症を発症する確率が低い理由を明らかにするために、さらなる研究が必要であると述べている。
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