アンティキティラ島付近に沈む難破船は、考古学者の強い注目を集めている。このエリアの難破船からは、世界最古のコンピューターと呼ばれている「アンティキティラ島の機械」や、青銅や大理石の彫像などが発見されている。
今回調査が行われたのは、紀元前1世紀半ばに沈没したローマ帝国の商船。同省によると、5月23日から6月15日にかけてこの船の考古学調査が行われた。
発見されたのは、大理石の台座と像の両下肢。海底の堆積物に厚く覆われた状態で見つかった。この他にも大理石でできた男性の像の頭部、銅や鉄製の釘や錨なども発見されたが、研究者らが最も驚いたのは、2本の人間の歯が見つかったことだった。
研究者らは、この歯の発見について「歯の遺伝子を調べることで、その歯の持ち主の性別や遺伝的特徴が決定できる可能性がある」と述べている。同省によると、今回発見されたものは海事考古学局に運ばれた。
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