ユニパー社によると、連邦政府の非常事態に向けた計画は段階的な対応となっており、ガス不足に対して徐々に対応する上では有効な手段だという。ただし、ロシアから供給される天然ガスが過去数十年間で最低レベルにまで低下する中、市場では代わりとなるガスの価格が高騰している。そのため、この緊迫した状況で非常事態を発表し、節約に向けた理解を広めることが極めて重要であるという。ただし、非常事態宣言を発表したとしても、ロシアからの供給が改善しなければ、あるいはさらに悪化する場合は冬のガス不足は避けられないという。そのため、10月までにガス貯蔵庫の充填が不可能な場合、緊急策を講じる必要が生じる。
先にドイツのロベルト・ハーベック経済・気候保護相はガス不足に備える警戒レベルを引き上げ、企業に対し消費を控えるよう呼びかけた。
ドイツでは12月までにガスの貯蔵庫を90%の水準まで満たす必要がある。現在、「ノルドストリーム」による供給は最大出力レベルの40%にまで低下。ドイツ国内のガス貯蔵庫は充填率が57.57パーセントの水準に留まっている。
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