研究者らが開発したのは、水の環境下でマイクロプラスチックを吸収する長さ15ミリメートルの「小魚ロボット」。研究者らは、炭酸カルシウムやポリマーやタンパク質が多く存在する貝殻の内面を覆う「真珠層」が強度と柔軟性に優れている点に着目し、似たような構造を持ち、耐久性を持つロボットの作成を思いついた。
研究者らは、複合ナノシートの溶液とポリウレタンラテックスから15ミリメートルの小魚ロボットを開発した。近赤外線レーザーを小魚ロボットの尾に当てると、尾をバタバタさせて前進する。このロボットの速度は活発な植物プランクトンと同程度で、これは他の浮遊型ロボットの速度よりもはるかに速い。
実験では、小魚ロボットがマイクロプラスチックを容易に吸収し、他の場所に運ぶことに成功した。また、この素材は切断されても自己修復し、マイクロプラスチックを吸着する機能を保持できるという。研究者らは、この小魚ロボットの頑丈さとスピード性から、水中環境におけるマイクロプラスチックやその他の汚染物質のモニタリングに利用できる可能性があると指摘している。
関連ニュース