NYTによると、仕事の大部分はウクライナ国外、特にドイツ、フランス、英国の基地で行われているという。しかし、CIAの一部の職員は、ウクライナで秘密裏に活動し、情報の収集・提供を行っている。情報筋によると、こういったCIA職員の存在は、ロシアにも知られている。
英国、フランス、カナダ、リトアニアなどNATO加盟国からなる特殊部隊がウクライナ兵を訓練し、武器などの支援ルートをウクライナに提供している。一方、米国自身は、ロシアの特殊作戦が始まる前にインストラクター150人を撤退させた。同紙は、米国がウクライナに公式に部隊を派遣しなくなったのは、「非常に高い代償を払うことになる」ロシアとの直接対決を避けるためだと指摘している。
ウクライナ人はどのように武器の扱い方の訓練を受けるのか
元CIA高官のダグラス・H・ワイズによると、今はウクライナ軍にロケット砲、特に多連装ロケット砲「HIMARS(ハイマース)」やその他の高性能な兵器の使用方法を訓練する必要がある。米軍のマーク・A・ミリー陸軍将軍によれば、ソ連製の兵器に慣れたウクライナ人は、米軍が最大8週間かけて訓練するのに対し、2週間の最短講座を受けざるを得ないと指摘している。
また、ウクライナ軍の兵士はドイツで医療訓練を受けている。同紙が指摘するように、戦場で必要な応急処置ができないために1日100人の兵士が亡くなっているためだ。
ウクライナ政府に対する秘密の援助の規模は、ウクライナの紛争がロシアに対する米国の代理戦争であることをほのめかしている。米紙「ワシントン・ポスト」は5月、西側諸国からの幅広い援助を受けるウクライナは、「『最後の一兵になるまで殺し、戦う準備ができた』理想のパートナーであり代理人であり、『ロシアが米国とそのNATO同盟国に対して先制攻撃を行うのを阻止するのに役立っている』」と報じていた。
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