これらの硬化した粘土鉱物の蓄積物は、火星にまだ湖や小川が存在し、それらが火星のゲール・クレーターを満たしていた非常に遠い昔、このゲール・クレーターの中央に位置する標高5000キロのシャープ山(アイオリス山)の麓に形成された。この事実は、火星に関する以前の調査でも確認されている。これらの調査では、斜面の下にある湖の堆積物を記録することに成功した。NASAの火星探査車キュリオシティが撮影した新たな画像には砂丘も写っており、これもかつて火星に存在していた温暖な気候の証拠となっている。
学者らは、キュリオシティが撮影した層状の岩体は、硬化した砂丘にすぎないという見方を示している。キュリオシティはクレーターの斜面をさらに上に登り、岩石の硫酸塩もさらに高い含有量を示している。
近いうちにも、キュリオシティは岩石の最後のサンプルを提供する。これによって学者たちは、その地域の鉱物組成の性質について最終的な意見をまとめることが可能となる。
スプートニクは先に、火星の生命の痕跡を調査するNASAの火星探査機パーサヴィアランスが、火星のクレーター「ジュゼロ」にある岩の間で銀色に輝く物体を撮影したと報じた。これは高度に進化した火星の生命の証拠ではなく、同探査機の着陸装置を保護していた熱シールドの一部に過ぎなかった。
関連ニュース