最高裁の判断を受け、中絶の規制は各州に委ねられた。少なくとも10州が事実上、中絶を禁止した。
中絶の権利を支持する研究機関グットマッカー研究所によると、中絶を禁止または規制する可能性を規定している法が26州で承認されている。
米国では24日以降、抗議デモが続いている。各地で数万人の米国人が抗議の声をあげている。デモの参加者たちは「女性の権利は人権だ」「私たちの体をどうするかは自分で決める」「出産の強制は奴隷制度だ」などと叫んでいる。
また、不服の申し立てが積極的に行われているという。
さらに、米全土で緊急避妊薬の需要が急増した。
最高裁の判断は、米国を共和党の州と民主主義の州に分裂させた。バイデン米大統領は、前任者のトランプ氏を非難した。トランプ氏は、賛成票を投じた3人の判事を指名した。トランプ氏は最高裁の判断について「命の大きな勝利」だと指摘した。