NHKの報道によると、KDDIの高橋社長は、2日未明、通信ネットワークの保守・管理に向けた機器の交換作業中に不具合が起き、15分間に渡り音声通話ができなくなるトラブルが発生したと説明。元の機器にデータを戻す作業を行ったが、音声通話を管理する交換設備にアクセスが急増し「ふくそう(輻輳)」と呼ばれる状態になった。その後、アクセス集中により通話やデータ通信を制限せざるを得なくなり、通信障害が全国に広がったという。
今回のKDDIの通信障害により、最大で3915万の利用者に影響が及んだほか、気象庁による地域気象観測システム(アメダス)のデータ配信の停止、宅配便大手のヤマト運輸や日本郵便で配達の遅延、一部地域でATMの利用停止などが生じた。高橋社長は「今回の障害の内容を見たうえで、補償について検討していく」と述べた。
KDDIは、4日午前7時現在、全国的にデータ通信はおおむね回復したと発表した。しかし、通話は依然としてつながりにくい状況が続いているという。