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8カ月の隔離生活から「帰還」 ロシアで月探査の模擬演習が終了

ロシアのモスクワで未来の月探査に向け行われていた長期隔離実験「シリウス21」が3日に終了し、5人の「乗組員」が8カ月ぶりに帰還した。この実験は隔離生活が宇宙飛行士の心身にどのような影響を及ぼすかを調べるため行われていた。
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「シリウス21」は2021年11月3日から、モスクワのロシア科学アカデミー医学生物学問題研究所に設置された宇宙船を模した実験カプセルで行われた。けがで33日目に離脱した1人を除く、ロシア、米国、アラブ首長国連邦出身の宇宙機関職員や科学者ら男女5人が240日間のプログラムを終了し、無事に帰還した。
実験中のカプセル内の様子
実験中には月面着陸の模擬演習やVR(仮想現実)を利用した月面探査も実施。免疫や新陳代謝など身体に及ぼす影響の調査や、精神状態の観察なども行われたという。
「シリウス」はロシア、米国などが共同で行う宇宙探査に向けた長期隔離実験プログラム。2017年に初めて、17日の隔離プログラムが実施されたのにはじまり、2018~2019年には4カ月の実験が行われた。今後は1年、3年といった更に長期間の隔離実験が行われる予定。
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