研究者らは、この2700歳のミイラの右腕は体に沿って伸びているが、一方で左腕は曲がった状態で胸に押し付けられていることに着目。また、その際、曲がった方の腕の手首がひどくねじれていた。さらに、女性の頭は下を向き、左腓骨の状態から、足の裏側が内側に向いている(足の裏側そのものの骨が欠損)ことに注目した。ミイラの包帯の下には3本の棒が見つかっており、このうち2本は体をまっすぐに保つのに役立ち、3本目は直径4センチほどの丸い棒で、杖の役割を果たしたとみられる。
X線やCTスキャン、3D画像などの最新技術により、研究者らは、女性は右脳に障害があることを明らかにした。女性は、23〜25歳以降に脳卒中を発症し、左半身が麻痺したと考えられる。しかし、両足の骨の太さに違いがあることから、彼女はこの障害と共に長生きしたと思われる。
通信社スプートニクは以前、テーベ市で古代エジプトの妊婦のミイラがはじめて発見されたことを報じている。
関連記事