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パンダの「竹食」は600万年前から、研究で明らかに

中国雲南省で発掘された600万年前のパンダの祖先の化石から、竹を効率よく食べるための「第6の指」が見つかった。この発見により、これまで考えられていた時期よりかなり前から、パンダの祖先が竹を主食にしていたとみられることが明らかになった。米中の研究チームが発表した論文が科学誌「Scientific Reports」に掲載されている。
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パンダはクマを含む他の哺乳類とは違い、手の先端に「第6の指」といわれる骨の出っ張りがある。パンダは「第6の指」を器用に使い、竹をつかんだり葉をはがしたりして食べている。竹は栄養価が低いため、パンダは1日に15時間も費やして45キロもの竹を食べている。
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パンダの祖先はクマと同じように雑食だったと考えられている。これまで、「第6の指」がみられる化石は古いもので10~15万年前のものだったため、パンダが草食化した経緯や時期について詳しいことは分かっていなかった。
だが、今回の研究で600~700万年前のパンダの祖先の化石を調査した結果、「第6の指」があることが明らかになった。研究チームは、「第6の指」の存在はそのころにはパンダの祖先が竹を主食としていたことを示す証拠だと考えている。
600万年前の「第6の指」は現在のパンダのものと形状は異なるという。パンダの「第6の指」は竹を食べるための利便性と体重を支える必要性のバランスを取りながら、長い年月をかけて進化したとしている。
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