NHKが中国の政府系ネットメディアなどを引用して報じたところによると、32年前の1990年、広西チワン族自治区の全州県に住む夫婦の当時1歳だった第7子の男の子が連れ去られた。
夫婦が先月、事件として捜査するよう警察当局に要請したところ、地元の保健当局は今月1日、「当時は厳しい人口抑制政策のもと、政策に反して生まれた子どもは地元政府の決定で『社会調整』が行われた」と文書で回答したという。
NHKは、地元当局が「一人っ子政策」に基づいて公的に子どもの連れ去りに関わっていたことを認めるのは異例だと報じている。
子どもの行方はわかっていないという。
中国では1979年、複数の例外を除いて一組の夫婦につき子どもは1人までとする「一人っ子政策」が導入された。違反した場合は、多額の罰金が科せられた。「一人っ子政策」は2015年に撤廃された。
SNS上では当局への批判が相次いで投稿されているという。