米国の戦略こそがウクライナ危機を引き起こした=ハンガリー国会議長

ウクライナ危機が発生した本当の理由は、ロシアとウクライナ間の緊張ではなく、戦後の米国が採用した戦略にある。ハンガリーのクヴェール・ラースロー国会議長が表明した。
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現地メディアのMTIはラースロー国会議長の発言を次のように紹介している。

「ローマ教皇はウクライナの戦争が扇動されたものだと呼んだが、本当の理由はドンバス(ウクライナ東部:スプートニク日本編集部)でも、ウクライナとロシア間の緊張でもなく、米国を内側、ロシアを外側に、ドイツを下に置くべきという米国の戦略に潜んでいる。これは第2次世界大戦後に発表された」

この戦略はNATOのヘイスティングス・イスメイ初代事務総長が提唱した理念とされている。英国の陸軍大将だったイスメイ初代事務総長はロシアを締め出し、米国をNATOの仲間に引き入れ、ドイツの強大化を許さないこと("to keep the Russians out, the Americans in, and the Germans down")をNATOの基本方針として認識していた。
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プーチン大統領は2月21日、テレビで国民に演説した中で、ルガンスク人民共和国およびドネツク人民共和国の主権の即時承認が必要とし、それに関する大統領令に署名するとともに、両共和国における平和維持を保証するよう命じた。プーチン大統領はこうした決定をとった理由について、流血、暴力、無法の道に踏み出した人々はドンバスの紛争解決に軍事的な方法以外は認めないからだと説明している。両共和国の指導部からプーチン大統領に独立の承認要請がかけられた。
その後、プーチン大統領は国民向けの演説でドンバスにおける特殊作戦の実施を宣言し、ロシアの計画に入っているのはウクライナの占領ではなく、同国の軍事ポテンシャルの無効化とナチス化の阻止だと明言した。
ロシア国防省は、ロシア軍はウクライナの民間施設には攻撃しておらず、標的にしているのは軍事インフラのみで、一般市民には脅威を与えていない発表した。
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