中東外遊を前にバイデン大統領はワシントン・ポスト紙に記事を掲載した。その中でサウジアラビア政府が米国政権と協力し、原油の供給拡大、及び原油価格の低下に向けて貢献していることを指摘した。
バイデン大統領は記事の中で次のように指摘した。
「我々はロシアの攻撃に対抗し、中国との競争で勝利する上で最も良い立場を占め、世界的に重要な地域のさらなる安定に向けて協力する必要がある。そのためには、こうした作業の結果に影響できる国々と直接的に連携する必要がある。サウジアラビアはそうした国の一つだ」
バイデン大統領はサウジアラビアを訪問し、米国の基本的価値観に対する忠誠を維持しつつ、相互の利益と責任を土台とした戦略的パートナーシップの強化と発展に向けて会談を行うとのこと。
バイデン大統領が会談する指導者らの中には、ジャーナリストのジャマル・カショギ氏の暗殺に関与したと米国で指摘されているサルマン皇太子も含まれている。米国政府はこれまで皇太子の側近に多数の制裁を発動してきた。米国の情報機関は皇太子が殺害計画について承知しており、殺害の実行犯に指令を自ら発出したと分析している。一方、サウジアラビア側はこれを否定している。
加えてバイデン氏はサウジアラビアが80年間にわたって米国の戦略的パートナーであり続けたとし、関係を断絶するのではなく、見直すことが目的であると指摘してきた。また、中東の安定に向けたサウジアラビアの功績を踏まえ、良い方向へ変化しているとも指摘している。
バイデン氏は13日から16日にかけてイスラエル、ヨルダン川西岸地区、そしてサウジアラビアを訪問する。バイデン氏はイスラエルからサウジアラビアに向かう最初の大統領になると豪語している。一方、前任者のドナルド・トランプ氏はサウジアラビアからイスラエルに移動した最初の大統領になったと豪語していた。
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