ウエットティッシュの原料はプラスチックで、トイレットペーパーとは異なり、下水道に放出されてから分解しない。下水処理施設に送られたウエットティッシュはテムズ川に流され、蓄積されている。
これが5年間続いた結果、テムズ川にはウエットティッシュの「島」が出来、川の流れに影響を与えている。またウエットティッシュがマイクロプラスチックに分解され、水生生物と生態系に損害を与える可能性もある。
ウエットティッシュに関連するもう一つの問題は、いわゆる「ファットバーガー」の形成要素になってしまうことだ。ファットバーガーは固形廃棄物と脂肪からなり、都市下水道を詰まらせている。
英国のレベッカ・ポー環境相が、ロンドン市民に対して、使用後のウエットティッシュを便器に捨てないよう呼びかけている。慈善団体「Thames21」は、英国政府に対し、ウエットティッシュ製造時のプラスチック使用を禁止するよう求めている。同団体のボランティアは昨年、テムズ川の特定区域において2日間で2万7千以上のウエットティッシュを回収した。
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