NHKによると、自民は63議席と単独改選過半数を得て、計119議席(改選前=111)とした。公明は計27議席(同28)と1議席減らした。立民は計39議席(45)と野党第一党を維持。維新は6議席増やし計21議席(同15)となった。そのほか、国民=10(同12)、共産=11(同13)、れいわ=5(同2)、社民=1(同1)、NHK党=2(同1)、参政=1(同0)などとなっている。無所属候補者は8人が当選し、計12人(同15)となった。
投票日の2日前に安倍元首相が銃撃され逝去するという異例の選挙戦となり、弔い合戦の様相も呈した参院選で与党は大きく議席をのばした。物価高やコロナ禍からの経済復興などの重要な課題に直面するなか、岸田首相にとっては政権運営における追い風となりそうだ。
また、自民・公明の両党に維新や国民をあわせた改憲に前向きな勢力は177議席を確保し、憲法改正の発議に必要な3分の2を維持した。日本周辺の安全保障環境が厳しさを増すなか、安倍元首相の宿願でもあった憲法改正にこぎつけるかどうかも今後注目される。
野党側は維新やれいわが躍進した一方、立民や国民、共産などが議席を減らした。時事通信によると、野党側は全国32ある改選数1の「1人区」のうち11選挙区で候補者を一本化したが、沖縄や長野など4選挙区で勝利するにとどまった。その他の選挙区では票の奪い合いとなり、全体では自民・公明に圧倒される形となった。
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