米国、石油価格が1バレル=140ドル前後まで上昇する可能性を懸念 対露制裁措置を背景に=ロイター

ロイター通信は12日、米財務省高官を引用し、米国当局は、ロシア産石油価格に上限を設定することができなければ、世界の石油価格は40%上昇して1バレル=140ドル前後になる可能性があると考えていると報じた。
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米国のイエレン財務長官は12日に日本で予定されている鈴木俊一財務相との会談で、この案について協議する意向。
高官は、ロシア産石油価格に上限を設定する目的について、ロシアが石油輸出に関心を持ち続けるために限界生産コストはカバーされつつ、ウクライナでの特別軍事作戦の資金に充てるには不十分となる水準に価格を設定することだと語った。
日本の当局者は価格が過度に低く設定されることに懸念を示したが、1バレル=40-60ドルの価格帯とする案には反対しなかったという。
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欧州連合(EU)と米国が導入したロシア産石油の禁輸措置は価格の急激な上昇を引き起こし、ロシアは大量の石油をインドや中国をはじめとした別の市場へ送り、輸出は減少し、割引価格で販売しているものの、収益はむしろ増えた。
一方、EUと米国は、インフレの形での負の波及効果を含む損失を被っている。
これを背景に、G7首脳会議は、ロシア産石油価格に上限を設ける検討に入ることで合意した声明を採択した。
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