米国国勢調査局のプレスサービスによると、2022年の前半5カ月(1月から5月)に、欧州は約2億1310万バレルの石油を輸入したが、アジアは1億9110万バレルだった。アジアが米国の消費量で欧州を抜いたのは2016年だった。その際、米国は石油の輸出を解禁した。
ブルームバーグの報道によると、ウクライナ紛争が原料消費に影響を及ぼしたという。米国やその同盟国がロシア産石油の輸入に規制措置を講じたため、欧州は米国産の輸入により積極的となった。
研究機関「Energy Aspects」の石油問題のアナリストであるクリストファー・ヘインズ氏によれば、今後、石油の流れはこうした傾向になっていくという。しかし、米国は石油の生産量を増加したとはいえ、アジアと欧州の両国の供給ニーズを満たすには十分ではない。
コンサルタント会社「ESAI」のアナリスト、エリザベス・マーフィー氏は、「今後、OPECが来年の増産で生産力を高めることができるかに注目が集まっている」と強調した。
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