欧州はロシア産ガス供給再開に期待している?カナダ、対露制裁に反してパイプライン用タービン返却

カナダは9日、同国で修理したロシアからドイツに天然ガスを送るパイプライン「ノード・ストリーム」用の独シーメンスのタービンについて、ドイツからの繰り返しの要請を受け、対ロシア制裁に反して返却することを決定した。タービンは今月24日にロシアに到着する見込み。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、欧州はロシアが欧州へのガス供給を再開するかどうか「緊張して見守っている」という。
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ロシアはこれに先立ち、ロシア産ガスを欧州へ運ぶ主要動脈である「ノード・ストリーム」の供給量を60%削減した。ロシア大統領府は、カナダの対ロシア制裁により、カナダのモントリオールにあるシーメンスAG工場で修理されたタービンの1つが返却されないのがその理由だと発表した。ロシアは今月11日、メンテナンスのため「ノード・ストリーム」を21日まで停止した。欧州は、ロシアがガス供給を完全に停止する可能性を危惧している。
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WSJの専門家らによると、タービン返却は、ロシアの特殊作戦が始まってからの4か月と西側の制裁の波が欧州とロシアの長年にわたる相互依存の認識にどのようにつながっているかを示している。
WSJは、欧州は今冬にロシア産ガスを必要としており、ロシアは自国のエネルギー産業で積極的に使用している西側の技術を必要としていると報じている。特に、パイプライン経由の供給が再開されない場合、欧州の経済と産業は危機的状況に陥るおそれがあるとしている。一方、ロシアは、シーメンスやゼネラル・エレクトリックなどの欧米メーカーのタービンの使用に頼っている。
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