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原因不明の体の痛み 腸内細菌の数や種類に違い=研究

線維筋痛症患者は健常者と比べて、腸内細菌の数や種類が異なり、血中の二次胆汁酸濃度にも違いがあることがカナダの研究で明らかになった。この研究をまとめた論文が、学術誌「ペイン」に掲載されている。
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線維筋痛症は、体の様々な部位に痛みを感じる原因不明の慢性疾患で、抑うつや不安感、だるさを伴う。しかし、2019年に線維筋痛症が腸内細菌と関連していることが明らかになって以降、この病気と腸内細菌の関する研究が行われるようなった。
カナダのマギル大学の研究者らは今回、胆汁酸代謝物の生成に関わる胆汁酸に着目した。肝臓から分泌される胆汁酸は、脂肪の吸収を助ける働きがあるだけでなく、多くの生体機能において重要な役割を果たしている。胆汁酸は腸で代謝された後、肝臓と腸を再循環して二次胆汁酸となる。
研究者らが、健康な女性42人と線維筋痛症の女性42人の腸内細菌と血中の胆汁酸濃度を比較したところ、腸内細菌の数や種類が両グループで異なり、二次胆汁酸の血清濃度も違いがあることが分かった。
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この研究を行ったアミール・ミネルビ氏は、「二次胆汁酸濃度の違いは、線維筋痛症患者を特定するためのツールとして利用可能なものだ。線維筋痛症の診断には長い時間がかかることが多いため、これは重要な前進といえる」と語っている。
またこの研究では、人工知能(AI)を用いて、サンプルで6種類の二次胆汁酸とその濃度が確認されれば90%の精度で線維筋痛症かどうかを予測できることが分かった。研究者らは、この方法が、線維筋痛症の診断に役立つだけではなく、新たな治療法の開発にもつながると期待している。
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