同大学のジル・マクダーモット教授が率いる研究チームは、米ウッズホール海洋研究所(WHOI)の国立深海潜水施設が保有する自律型海中ロボット(AUV)で水深測定を行ったところ、東太平洋海嶺で大規模な熱水噴出孔を発見した。東太平洋海嶺は、ニュージーランド南方のマッコーリー島の南極海から東方向に伸び、カリフォルニア湾まで続く海底山脈。この熱水噴出孔の面積はサッカー場に相当し、周辺にある噴出孔の面積の約2倍。この噴出孔は3階建てのビルの高さに相当し、ミネラル分を多く含む黒い液体が噴出している。
この熱水噴出孔は「YBW-Sentry」と名付けられた。噴出孔の深さは約2.5キロメートル、噴き出す熱水の温度は400度にも達する。WHOIの海洋地質学者であるダニエル・J・フォルナリ氏は、「この熱水噴出孔が非常に活発であることだけでなく、東太平洋海嶺にあるどの熱水噴出孔よりも大きく、高熱であることに驚いた」と語っている。
研究者らは、今回の調査で深海にこれまで考えられていたよりも多くの熱水噴出孔が存在することが証明され、その位置を特定するためにも水深測定を行う必要があると強調している。
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